東洋医学ってなあに?
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| HOME > 学習ノート> >東洋医学 整理してお伝えします。 体質とバランスを重視する医学体系。症状そのものよりも「なぜ崩れたか(原因と体質)」を見て整えます。 西洋医学が「病名→標準治療」に強いのに対し、東洋医学は「体質・状態(証 しょう)→整える方法」を選ぶ のが得意。 日本では漢方(医師の保険診療でも使われる)、鍼灸(国家資格)、あん摩・指圧などが代表的です。 気・血・水(き・けつ・すい) 気:エネルギーや働き 血:栄養やうるおいを運ぶ 水:体液・むくみのコントロール → どれが不足/滞り/逆走しているかを見ます。 陰=冷やす・潤す・休む、陽=温める・動かす・盛ん → 「冷えすぎ」「熱すぎ」「休み不足」などの偏りを整える。 木・火・土・金・水:体のはたらきを5つのグループに整理したフレーム。 例)「土」は消化吸収、「金」は呼吸と皮膚、などの関連として使います。 臓腑(ぞうふ)(東洋医学での臓器観) 例)「肝」は感情・気のめぐり、「脾」は消化と水分代謝…といった“機能のまとまり”を指す用語で、解剖学の 肝臓・脾臓と完全一致ではありません。 気血が巡る「通り道」。ツボ(経穴)はこの線上のポイントです。 東洋医学は「証(いまの体の状態像)」を立て、それに合わせて治し方を決めます。診かたは大きく4つ: 望診:顔色・皮膚・舌(舌診)を観察。舌の色・苔(こけ)・形で“熱”“冷え”“水分”などを推測。 聞診:声の調子・体臭・呼吸音などをきく/感じる。 問診:睡眠、食欲、便通、冷え/のぼせ、月経、ストレスなどを細かく聞く。 切診:触れて確かめる。代表は脈診(脈の強さ・速さ・弾力)や腹診。 漢方(生薬の処方) 体質・証に合わせて「方剤(ほうざい)」を選ぶ。 例)風邪のひき始めの悪寒・首肩こり→葛根湯、花粉・水っぽい鼻水→小青竜湯、めまい・むくみ→五苓散、気分の落ち込み・イライラ→加味逍遙散、のどのつかえ→半夏厚朴湯…など(あくまで一般例)。 鍼(はり)・灸(きゅう) ツボを刺激して気血の巡りを整え、痛み・自律神経・消化・睡眠などの不調にアプローチ。 お灸は熱刺激で「冷え」「慢性のこり」などを温めるのが得意。 手技療法(あん摩・指圧・推拿 すいな) こり・血行・可動域・自律神経の調整をねらう。 カッピング(吸い玉)・刮痧(かっさ) 滞りを流す目的。皮膚に痕が残ることがあります。 気功・太極拳・養生(ようじょう) 呼吸・姿勢・緩やかな運動で「自分で整える」柱。睡眠・食事・入浴・休息の工夫も含みます。 具体例でイメージ 同じ“頭痛”でも人によって治し方が違う こめかみがズキズキ・ストレス過多→「肝」の気が上衝(のぼる)タイプ:巡らせて降ろす方針。 重だるい・雨で悪化→水の滞りタイプ:余分な水をさばく方針。 乾燥・寝不足でふらつく→血不足タイプ:血を補い休む方針。 → 病名より「体質×原因×現状」に合わせて道具(漢方・鍼灸など)を組み合わせます。 睡眠:23時までに就床を目標(陰を養う時間)。寝る2–3時間前のスマホ・カフェインを控える。 食事:冷たい飲食の摂り過ぎに注意。温かい汁物・根菜・発酵食品を基本に。食べ過ぎ/遅い時間の食事は「脾(消化)」を弱らせます。 体を冷やさない:お腹・腰・足首を温かく。入浴はぬるめで10–15分。 ほどよく動く:毎日15–30分のゆっくり散歩やストレッチ。呼吸を長く吐く。 簡単ツボ押し(各30秒〜1分、痛気持ちいい強さで) 合谷(ごうこく):手の甲、親指と人差し指の合流部のくぼみ。肩こり・頭重感に。 足三里(あしさんり):膝下の外側。胃腸の疲れ・全身倦怠。 内関(ないかん):手首のしわから指3本分、中央。胸のつかえ・不安・乗り物酔い。 太衝(たいしょう):足の甲、親指と人差し指の骨の間。イライラ・頭ののぼせ。 ※ 妊娠中は強い刺激を避け、専門家に相談してください。 漢方:医師が診断し、エキス製剤が処方されることあり(保険適用の場合あり)。 鍼灸・あん摩:国家資格の有資格者が施術。初回は問診・舌脈腹診→施術→生活アドバイスの流れが一般的。 選び方の目安: 資格の有無(医師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師)。 どういう訴えにどんな方針を取るか説明が明確。 生活習慣まで含めて伴走してくれる。 安全性と限界(大事) 併用は原則OKだが自己判断の多剤併用はNG:漢方と西洋薬には飲み合わせの注意があるものも (例:甘草を含む方剤と利尿薬・ステロイド等で低カリウム血症リスクが上がる等)。処方・サプリは 必ず一覧を共有。 妊娠・授乳・持病・重症の症状(高熱・激痛・麻痺・呼吸困難・出血など)はまず医療機関へ。 エビデンスは領域によって濃淡あり:痛み・機能性胃腸症・月経随伴症状・更年期症状・術後の悪心などで 有効性を示す研究がある一方、全ての病態に万能ではありません。 清潔と衛生:鍼はディスポーザブル(使い捨て)を使用するのが一般的。施術所の衛生環境を確認。 「西洋か東洋か、どちらか一方だけ」ではない:両者の得意分野が違うので、上手に併用するのが現実的。 即効性ばかりを期待しない:急性症状に効く処方・ツボもありますが、体質改善は**数週間〜**の視点で。 漢方=自然=安全ではない:自然由来でも副作用・相互作用はあります。用法用量と体質適合が鍵。 1週間、睡眠・食事・便通・体温感覚(冷え/のぼせ)・ストレスをメモ。 上の情報を持って、漢方外来や鍼灸院で相談。 自宅では 朝:白湯1杯、肩首ストレッチ、合谷・足三里を各30秒。 夜:ぬるめ入浴、デジタルデトックス30分、内関ゆっくり押し。 食:冷たい飲み物を常温/温へ、よく噛む。 東洋医学では「こころとからだは切り離せない」という考え方が基本です。 ですからメンタルケアと更年期は一緒に語られることが多いです。 🌿 1. 感情と臓腑の関係 東洋医学では「七情(しちじょう)」=喜・怒・憂・思・悲・恐・驚を心身のバランスに影響する要素と考えます。 怒 → 肝(気の流れ):イライラ・頭痛・肩こり 思 → 脾(消化吸収):考えすぎ・胃もたれ・下痢 悲・憂 → 肺(呼吸・皮膚):ため息・息苦しさ・乾燥 恐 → 腎(生命力):不安・腰痛・冷え 喜 → 心(精神活動):過度な興奮・不眠 つまり感情の乱れは体の機能にも直結する、とみます。 2. よくある不調パターン 気滞(きたい):ストレスで気の流れが滞る → イライラ、喉のつかえ、胸が張る 気虚(ききょ):エネルギー不足 → だるい、気力が出ない、落ち込みやすい 血虚(けっきょ):血が足りない → 不眠、めまい、不安感、集中力低下 陰虚(いんきょ):潤い不足 → のぼせ、寝汗、不安、焦燥感 🌸 主に**腎(じん)**の衰えと考えます。腎は「生命エネルギーの貯蔵庫」であり、加齢とともに少しずつ 減っていく。 その結果、陰陽のバランスが崩れやすくなる → ホットフラッシュ、発汗、のぼせ、動悸、不眠、情緒不安定、 冷えなど。 特に多いのは 腎陰虚タイプ:熱が上にこもる → のぼせ・寝汗・不安 腎陽虚タイプ:冷えが強い → むくみ・倦怠感・抑うつ 🌱 ケアの方向性 1. ツボ押し(1日1〜2回、各30秒〜1分) 内関(ないかん):手首のしわから指3本分内側、2本の腱の間 → 不安・動悸・吐き気 神門(しんもん):手首の小指側のしわのくぼみ → 不眠・緊張・イライラ 太衝(たいしょう):足の甲、親指と人差し指の骨の間 → 気滞によるイライラ・頭痛 三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上、指4本分のところ → ホルモンバランス、更年期症状全般 百会(ひゃくえ):頭のてっぺん → 不安感・めまい・気分安定 2. 漢方の考え方(代表例・必ず医師に相談) 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラ・不安・更年期ののぼせ 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):血の滞りによる肩こり・頭痛・生理不順 六味地黄丸(ろくみじおうがん):腎陰虚タイプの更年期 → ほてり・寝汗 八味地黄丸(はちみじおうがん):腎陽虚タイプの更年期 → 冷え・疲れ・排尿トラブル 3. 生活養生 睡眠:22〜23時には就寝。夜更かしは陰を消耗し、不安感を悪化させます。 食事: 陰虚タイプ → トマト・豆腐・きゅうり・梨・黒ごま(潤す) 陽虚タイプ → シナモン・生姜・羊肉・ニラ(温める) 呼吸法:吐く息を長く(4秒吸って、6〜8秒吐く)。不安や動悸を鎮める。 軽い運動:散歩・太極拳・ヨガで気血の巡りを整える。 ☯ メンタル不調も更年期も、東洋医学では「気血水の乱れ」と「腎の衰え」が大きなカギ。 ツボ・漢方・生活養生を合わせて使うと、心身のバランスが整いやすい。 西洋医学のホルモン治療や抗不安薬と両立させるケースも多いので、「どちらか」ではなく 「上手な使い分け」が安心。 貴方はが「陰虚タイプ」「陽虚タイプ」「気滞タイプ」どのタイプでしょう? あくまで「体質の目安」で、診断ではありませんが、セルフケアや整体やマッサージを受ける際の参考になります。 以下の項目にチェックを入れてください。 最も多かったタイプが、いまのあなたの「体質の傾向」です。 🔥 【腎陰虚タイプ】(潤い不足・熱が上にのぼる) □ 顔がほてりやすい □ 急に汗をかく(特に夜の寝汗) □ のどが乾きやすい □ 不安感・焦燥感が強い □ 眠りが浅い、夢をよく見る □ 手足のほてり 👉 傾向:エネルギーの「陰(水分や潤い)」が不足して、体がカッカしやすい状態。 👉 ケア:黒ごま・豆乳・梨・トマトなどで潤い補給。呼吸をゆったり。 ❄️ 【腎陽虚タイプ】(冷え・エネルギー不足) □ 手足や腰が冷える □ トイレが近い、夜間頻尿がある □ 疲れやすい、気力が出ない □ 顔色が白っぽい □ むくみやすい □ 下痢や軟便になりやすい 👉 傾向:体を温める「陽」の力が弱っている状態。 👉 ケア:生姜・シナモン・羊肉・ニラなどで体を温める。ぬるめの半身浴。 🌬️ 【気滞タイプ】(ストレス・気の巡りの悪さ) □ イライラ・怒りっぽい □ 胸やのどがつかえる □ ため息が多い □ 肩こり・頭痛が出やすい □ 生理周期が乱れやすい □ お腹が張る・ガスがたまりやすい 👉 傾向:ストレスで「気」が巡らず、こもっている状態。 👉 ケア:軽い運動・ストレッチ・深呼吸。柑橘類・香草・ミントティーで気を流す。 💧 【血虚タイプ】(血の不足) □ 顔色が青白い/唇の色が薄い □ めまい・立ちくらみがある □ 不安・落ち込みやすい □ 髪がパサつきやすい・抜け毛が気になる □ 爪が割れやすい・薄い □ 眠れない・夢が多い 👉 傾向:血が不足し、心や脳に十分な栄養が届かない状態。 👉 ケア:黒豆・ほうれん草・レバー・なつめ・プルーンなどで補血。早寝早起き。 ✅ 判定のしかた 各タイプのチェック数を数えてください。 最も多いタイプが今の傾向。 2種類以上に当てはまる場合 → 「混合タイプ」(例:腎陰虚+気滞)として両方のケアをバランス よく取り入れましょう。 腎陰虚:潤いを養う(豆乳・黒ごま・果物)+ゆっくり休む 腎陽虚:体を温める(生姜・温野菜・軽い運動)+冷やさない 気滞:気を巡らせる(運動・深呼吸・香り)+ストレス解消 血虚:血を補う(鉄分・黒い食材)+睡眠 ![]() |
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