学習ノート

小柳手技療法の学習 整体の基本 施術の心構え 

 
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整体は知ることから始まり、感じる事へと移行します。 

 経絡=気の道筋です。

 目にこそ見えないのですが、感じることができます。

  何でもそうなのですが、一般の人が感じないという時は、特に感じる必要がないからです。

 整体を学んでいるうちに感覚が研ぎ澄まされますから安心して下さい。

 腰痛の生徒さんも、勉強をしているうちに治りますが、その理由の一つとして、正しい姿勢が挙げられます。

 施術の際に正しい姿勢で行うので、今までの身体の歪みや癖が少しづつ変わるからです。

 

 ここでは、整体講座を修了された方も含め、復習も兼ねてもう一度目を通して頂ければと思います。

 新しい発見ができるかもしれません。

 

 

 経絡

             経絡図1

 

 

 督脈と任脈は気のエネルギーの銀行です。督脈は陽の経絡を守り、任脈は陰の経絡を守っています。

 エネルギーが足りなくなれば、分け与えますし、多くなり過ぎれば取り去ります。

 常に過不足なく、収支のバランスを取ろうと頑張っているのです。

 隣り合った者同士も互いに助け合いますし、横に居る者も助けます。 
 
互いに助け合いながら身体と心の調和を保ちます。

 

 経絡 経絡は分肉の間を走行する。

 参考文献 十四経発揮、全訳経絡学、三浦 関造、増永静人、東洋医学の教科書、全訳経絡学         

1.手の太陰肺経 (LU) (11穴)/ 2.手の陽明大腸経 (LI)(20穴)

 

肺・大腸(分解・排泄作用)肺ー宣発、粛降作用 大腸ー糟粕の伝導 

走行

※流注

❶ 胃の辺り、中焦(中脘)から起こり、大腸へ(水分)下行し、再び胃の上に上行(上脘)、横隔膜を貫いて、両肺から喉、気管を経て、横に出て中府に行き、腋窩から腕の橈側を通り、拇指の橈側、小商で終わる。

❷支脈: 列欠から手背を通り第2指の撓側、商陽へ行き、手の陽明大腸経と交わる。

機能

生命活動の根元である気(エネルギー)を外界から受け,これを人体の元気にまで分解し,体内のガス交換と排出を行なう呼吸作用になる。

症状

中風や喘息になったりする人はこの経脈の急所が弱く、また腕が利かなくなったりする。

実:肺を悪くし、喘息を起こす。肩が張り、胸がつかえる。腕が痛む。風邪をひきやすく汗が出すぎる。ひどくなると中風になる。

虚:気抜けする。寝小便をする。心細くなる。黄色い尿になる。

精神面

虚:気を病み、胸を詰まらせる。神経質で過敏に反応する。気が小さい。活気がない。環境との交流が少ない。深い呼吸ができにくい。

実:精神的なことで胸が一杯になる。思いを抑え、発散できない。ため息をつく。

大腸

走行

❶ 肺経の列欠から流れて、第2指の撓側、爪甲根部の商陽から手の陽明大腸経は始まる。拇指と第2指の間、合谷から前腕の曲池より、上腕撓側を上行し、臂臑から、三焦経の臑会へ、肩髃、巨骨へ、巨骨から大椎へ行き、戻って缺盆へ、胃経を通り、肺をまとい、天枢で大腸へ至る。

❷ その別枝は缺盆より首を通り、下歯槽中に入って、上唇を回り反対側の小鼻の脇、迎香へと行く。迎香から足の陽明胃経と繋がる。

❸ 別絡は偏歴から出て肺経に連絡する。

機能

肺を肋けて実質的な栄養の分解排出に関係し,気の停滞をなくす働きがあり、気分の発散できないことや便秘,のぼせなどと関係してきます。

症状

歯痛、首の腫れ、目が黄色くなる、口渇、鼻血、喉の痛み、脾臓を悪くする。

実:経脈の通り道が腫れる。

虚:寒くて震え、温めても回復しにくい。

精神面

虚:気が抜けて、がっかりしている。積極性に乏しく、依頼心が強い。

実:自己を抑え、発散できない。悩みを言う相手が居ない。

 
 東洋医学を学んでいると聞きなれない言葉がでてきます

  肺ー宣発 : 発散、散布すること。気や津液、栄養分、衛気(えき)等を全身に拡散させる。
 濁気を体外へ排出する。身体の上や外に作用する。 
 粛降作用 : 自然界の清気を気道に吸い込むのはこの働きによる。気や津液を上から下へ卸すことで、
       排泄を調整する。
 大腸ー糟粕の伝導 : 小腸から送られてきた食べカスを大腸へ送ること。

 

 ● 肺経:反応部位 

    背中:胸椎1~3とその周辺

    腹部:左右季肋下部の最外端

 

 ● 大腸経:反応部位 

    背中:腰の両側
    腹部:そけいに沿った部位で腰に手を当てた時の拇指と他の四指の端が位置する所

   

 

    腹診  背部の診断図

               腹診                         背候診

 

 

 上肢の伸展法
 目的 経絡の虚実を感じ、補瀉の施術を行う
 :力なく伸展し、経絡上の陥凹、芯のツッパリ感がある
 :弾力のある抵抗を示す
 操作方法
 約45度の角度に腕を上げ、引く。 
 コツは右手で肩甲骨を少し引くようにすると相手の方も楽に上げることができます。

 

             肺、大腸経経の調整法

 

 

 初めに、1.手の太陰肺経から見て行きましょう。

 始まりからご覧下さい。ツボではなく、どんな臓器が関わっているかを知って下さい。

 
 肺経の経絡図

 
 
1.手の太陰肺経   
   中府(ちゅうふ)  前胸部、第1肋間と同じ高さ、鎖骨下窩の外側、前正中線の外方6寸。 
   雲門(うんもん)  前胸部、鎖骨下窩の陥凹部、烏口突起の内方、前正中線の外方6寸。
   天府(てんぷ)  上腕前外側、上腕二頭筋外側縁、腋窩横紋前端の下方3寸。
    侠白(きょうはく)  上腕前外側、上腕二頭筋外側縁、腋窩横紋前端の下方4寸。
   尺沢(しゃくたく)  肘前部、肘窩横紋上、上腕二頭筋腱外方の陥凹部。
    孔最(こうさい)  前腕前外側、尺沢と大淵を結ぶ線上、手関節掌横紋の上方7寸。
   列欠(れっけつ)  前腕僥側、長母指外転筋腱と短母指仲筋腱の間、手関節掌側横紋の上方1寸5分。
   経渠(けいきょ)  前腕前外側、橈骨下端の撓側で外側に最も突出した部位と橈骨動脈の間、手関節掌側横紋の上方1寸。
   太淵(たいえん)  手関節前外側、橈骨茎状突起と舟状骨の間、長母指外転筋腱の尺側陥凹部。
 10  魚際(ぎょさい)  手掌、第1中手骨中点の橈側、赤白肉際。
 11  少商(しょうしょう)  母指、末節骨橈側、爪甲角の近位外方1分、爪甲橈側縁の垂線と爪甲基底部の水平線との交点  




   
大腸経の経絡図
   

   

2.手の陽明大腸経
商陽(しょうよう) 示指、末節骨橈側、爪甲角の近位外方1分、爪甲橈側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点
二間(じかん)  示指、第2中手指節関節橈側の遠位陥凹部、赤白肉際。
三間(さんかん)  手背、第2中手指節関節橈側の近位陥凹部。
合谷(ごうこく)  手背、第2中手骨中点の橈側。
陽渓(ようけい)  手関節後外側、手関節背側横紋橈側、橈骨茎状突起の遠位、タバコ窩(橈骨小窩)の陥凹部。
偏歴(へんれき)  前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方3寸
温溜(おんる)  前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方5寸。
下廉(げれん)  前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、肘窩横紋の下方4寸。
上廉(じょうれん)  前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、肘窩横紋の下方3寸。
10 手三里(てさんり)  前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、肘窩横紋の下方2寸。
11 曲池(きょくち)  肘外側、尺沢と上腕骨外側上顆を結ぶ線上の中点。
12 肘髎(ちゅうりょう)  肘後外側、上腕骨外側上顆の上線、外側顆上稜の前縁。
13 手五里(てごり)  上腕外側、曲他と肩髃を結ぶ線上、肘高横紋の上方3寸。
14 臂臑(ひじゅ)  上腕外側、三角筋前縁、曲池の上方7寸。
15 肩髃(けんぐう)  肩周囲部、肩峰外縁の前端と上腕骨太結節の間の陥凹部。
16 巨骨(ここつ)  肩周囲部、鎖骨の肩峰端と肩甲棘の間の陥凹部。
17 天鼎(てんてい)  前頚部、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の後総。
18 扶突(ふとつ)  前頚部、輪状軟骨上縁と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁と後縁の間。
19 禾髎(かりょう)  顔面部、人中溝中点と同じ高さ、鼻孔外縁の下方。
20 迎香(げいこう)  顔面部、鼻唇溝中、鼻翼外縁の中点と同じ高さ。  

次の予定は胃経、脾経です。                                                              
                                                   




 
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